
化粧品の場合は他の業界と違い同一設備で多くのアイテムを常に切り替えて生産するという特性があります。これを満足しようとすると
1. 充填精度が良い事 2. 化粧品というジャンルでくくると充填機から見ると異常に広い粘度対応巾が必要。 3. 切り替え洗浄時間が短い事。又洗浄、滅菌、殺菌の作業に耐える事。 4. 切り替え調整時間がかからない事。又誰でも切り替える事ができ再現性が高い事。
等の機能が必須となります。 弊社においても、ピストン式充填、重量式充填、チューブ式充填、質量流量式充填、液面制御式充填、ギアポンプ回転制御充填と方式は多々あるのですが例えば
1、の充填精度の良いことで良く問題となるのは充填機に供給する液圧(ヘッド圧)です。化粧品の場合床置きのバルクタンクから吸い上げたり、充填機上にホッパーをセットした場合、液面のレベルによりヘッド圧が変化しますのでこれに弱いと生産中にヘッド圧の変化に対し充填量の補正が必要となります。これに強いのはピストン式充填、重量式充填、質量流量式充填となります。
2、の粘度対応巾が広いことについては結構ここで選択肢が限定されてきます。化粧品の場合 粘度も製品の質感として重要な要素のため、製品ごとに粘度を特定する事は難しく、粘度のあるローション、クリームのようなトリートメント、ぷるぷるのジェル状クリーム、ファイバー入りラテックス系マスカラ等、要は何でも充填できる事となると、これに強いのはピストン式充填ぐらいとなります。
3、の切り替え洗浄時間についてはインライン洗浄とオフライン洗浄の考え方があり、数年前はインラインのCIPやSIP洗浄が取り上げられていた時期がありましたが、最近の流れとして、下流の包装工程の自動化が多品種化についていけず包装作業を作業者が行うケースが多く、このインライン洗浄時間の作業者待ち時間を無駄とされ、瞬時に切り替え可能なように液の接する部分を取り外し外段取りで洗浄される事が多くなっています。この外段取りに強いのはピストン式充填、チューブ式充填、ギアポンプ回転制御充填となります。
4、の切り替え調整時間がかからず誰でも切り替えれて再現性が高い事については、充填方式というよりもその充填機の制御方法であり、駆動部にサーボを用いたり、メモリー機能を持ったCPUを搭載していれば現在は特に問題となる事はありません。逆に化粧品の場合そのアイテム数の多さより同一製品であってもその調合ロットが違った場合、微妙にその粘度が変化するため、いかに簡単に補正できるかといった所が重要となっています。
以上の内容より化粧品というジャンルで考えますとピストン式が汎用性が高く現場で使用しやすいという事になりますが、当然マヨネーズを生産する工場や目薬を生産する工場、お酒を生産する工場のように生産対象物が変わりますとそこに要求される要素も変わりますので万能という意味ではありません。
又、ピストン式としても従来のようなガラス分注機ではクリームは充填できませんし、お味噌を充填するピストン式充填機のホッパーに化粧水を入れても、すぐにノズルから流れ出て使用に耐えません。これは化粧品用に開発されたサーボ充填機であるから実現される事となります。
これにより製品によって高粘度対応や低粘度対応の充填機を準備したりラインごとに充填機を選定する必要が無く、前記しました合理化のための外段取り化推進のおりには工場内の充填機の接液部の共用使用が行えますので合理化投資も最小限に抑える事が可能となります。 |