・今年は、包装工程の新合理化第一号として、作業者2名で行っていた工程をロボットとカメラシステムを使って無人にしてもらいました。このロボットシステムも専用の交換部品は何もなくウイストさんのポリシーを感じました。
OEM生産については、営業からの報告を聞くたびにビックリ箱を開けるようなもので、要求されるコスト、納期、品質に対し、常に社内生産以上の厳しい要求を突きつけられ、毎回寿命の縮む思いをしております。
また、化粧品は小さなロットでアイテム数が異状に多い為、前にお話しましたようなロータリー式の充填キャッパー等は、これを稼動させようとしますと、当時で1アイテム当たり、60万〜150万位の部品代が必要なので、これらをそれぞれのアイテム用に準備するとなると天文学的な費用になり、当然購入しても小さな生産ロットではペイせず、購入を見送っているうちにそれらの装置は、全く稼動しなくなりそれらの装置のすきまで手作業で生産していたりという笑うに笑えない事もありました。
消費者保護法(PL)の施行後、現場に要求される品質管理は、きびしくなり、また、OEMの受注伸びに伴いお客様からの品質要求の声がどんどんと増える中、合理化と品質管理をどのようにバランスを取ればよいのかどんな装置を導入すればよいのか、全くわからなくなり、何の設備も進まず、手作業生産の名前だけをセル生産と変えた年が何年が続いていました。
一通りの私の話が終わり、今度は和田社長のお話を聞いていますと、「化粧品の充填機はこうあるべきだ」「化粧品のキャップ締めはこうあるべきだ」そして、驚いたのは、「化粧品のボトルハンドリングはこうあるべきだ」と話されて今は充填機キャッパーも個々単体では、化粧品に対してはほぼ完成されておられる様子で今は、いかに交換部品を使わずに生産できるかつまり、ボトルハンドリングにかなりの開発費と開発時間を投入されているとの事を熱を込めて話されていました。そして最後に「このアイテム数切替と新製品投入頻度から見ると自動検査は無理があるし製品をきっちりと頻度検査する事は、何よりもお客様の為なので、これを作業者に無理なくできる方法を考えましょう。」と言われ、これなら任せてみようと思いました。
新製品対応費用が従来は交換部品で消えてしまい、それでも不足していましたが、導入後はどのラインもほとんど費用が発生しないので外段取り化の効率UPや印字検査やアナライザー等の今後必要となる品質管理用設備に回せています。
そして何より、手作業に比べ、一人当たりの生産性が格段とUPしていますし、たいていの製品は交換部品を購入しなくても生産できるのでコストダウンに大きく貢献してくれています。
そして、検査はお客様の為にきっちりと作業者が行える手法を考えようと当初から無駄に高い生産能力を追わずに1名の作業者で部材を供給しながら確実にその部材の検査をする。例えばボトル供給ならキズ、口部の欠け、印刷のカスレ等、キャップの供給であれば、キズ、内外面の異物の付着、パッキンの浮きなどのチェックができるのは、通常で23本/分程度、教育して習熟しても30本/分以内という数字をベースに全ラインをこの能力に合わせたので、品質管理と合理化効果のバランスの良いラインになったと思います。特に最近は、OEM先のお客様が初めて来社されたとき「全体に高速のライン設備が無いですね。」と言われますが「この生産能力は、お客様の品質管理を確保する為に重要なのです。但し瞬発力が必要ならこの全ラインで即座に同一の製品が生産できるようになっています」とお話しますと、感心され、そのまま受注となるケースもあり、ある面では有能な営業が工場にいるようで受注増にも貢献してくれています。